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2011/09/20

ついったーで書いたー

文章トレーニングを兼ねて、ツイッターでごくたまに超短編(掌編?)を書いているのですが、10作くらいたまったので、ログをここにまとめてみることにしました。
大体140字に収まる程度の内容ですが、2回に分けて投稿したものもあります。また、少しだけ修正を加えたものもあります。
オリジナルだったり二次だったりしますが、人物名は明記していませんので、お好きなキャラクターを想像していただければいいかな、と思います。

ちなみに、こちらのサイトでお題を出して書きました。

恋愛お題ったー 
http://shindanmaker.com/28927

お題を使って創作話
http://shindanmaker.com/63290

ツイッターのIDがなくてもできますよー。ネタに困った時などにどうそ(*´∀`)

140字くらいに収めようとした結果いろいろ説明不足な感じはありますが、お楽しみいただければ幸いです。
機会があれば、普通のSSに練り直してみようかな。再利用ですゲヘヘ(すみません)

********



「前の住人は交通事故で……生きてここから出ていった人はいないんです」そう言われている家で一人暮らしをすることになった。夜中、大勢が慌ただしく出ていく気配がした。私がこの家の新しい「呪い」であることが代々の住人達にも伝わったようだ。


彼女は歩道橋の真ん中で足を止め、ここでいい、と言った。送っていくよ、と言いかけてくしゃみをすると、彼女は微笑み、マフラーを外して彼の首にかけた。すぐに踵を返し、階段を駆け降りていく。明るくなっていく町に消えていく彼女を見送りながら、深く息を吸い込んだ。男物の香水が微かに香った


「この家、昔殺人事件があって以来誰も住んでないんだって」「へえ、初耳」「住んでた家族と連絡がとれなくて親戚が訪ねてきたら、家中血まみれで、家族はどこにもいなかったんだって」「ん?それだけじゃ殺人とは言えないんじゃない?」「殺人事件だよ。だって犯人は」「分かったからナイフしまって」


雪は、厚い雲の向こうからわずかに射す西日を受けて、光の粒のように見える。「朝まで止まないらしい」と声をかけたが、エレベーターのガラスに額をつけて見入る彼女は答えなかった。朝には白く覆われているはずの街。その光景を描いているに違いない彼女の後ろ姿は、祈りを捧げているようにも見えた。


濡れた服のポケットを探っていた彼が「あ」と声をあげ、何かを取り出した。「食うか」差し出された掌の上には飴玉がひとつ。子供達にあげたものの残りなのだろう。カラフルな包み紙に緊張感をそがれながら、開いて口に放り込む。舌の上にとろりと広がる甘みが、不意に記憶を呼び起こした。「あの時も飴もらったな」と呟くと、彼は「そうだっけ?」と言った。洞窟で震えながら、二人で分け合った飴のことなど、記憶に埋もれてしまったのだろう、と考えながら朝日が差し込む窓の側に立ったとき、「ソーダキャンディだっけ」と彼が呟くのが聞こえた。笑みをこらえて「そうだよ」と答えた。


西日の差し込む待合室。ようやく手当を終えた彼が出てくる。消毒液と、それとは違うアルコールの微かな匂い。私の姿に気づき、煩わしそうに眉を寄せる。前は見せなかった投げやりな態度に私はわざとらしく溜息をつく。胸を締め付ける痛みを隠して。前とは違うあなたを、前とは違う気持ちで愛している。


「コレもどうぞ」差し出された本を、戸惑いながら受け取る。「私、立ち読みしてたんだけど」「うん」「怒らないの?」「来てくれる方が嬉しいし」彼はニコニコしている。ポロシャツの半袖から覗く腕は日焼けしている。「だから、また来てよ」書店員は爽やかに笑った。私は頷く。次は恋愛小説にしよう。


捧げるはずだった花束は結局捧げられなかった。姉の好きだった、優しい香りのする花束に顔を埋めて、私は立ち尽くしていた。明かりのない暗い路地も、私も、この花には相応しくない。相応しいものは、相応しい人は、手の届かないところへ去ってしまった。花束を捨てることもできず、私は泣いた。


さびれた遊園地だけど、朝の光の中で見るとそれなりに清々しい。忍び込んで一晩中はしゃいだあと、ぐったりしていると「口あけて」という声とともに甘いものが滑り込んできた。「愛がたっぷりだよ」と笑う人に「昨日コンビニで買っただけじゃん」と返すと「可愛くないね」と言われた。


空虚な建物の中では、音がよく響く。足音を殺すこともせず、彼はゆっくりと階段を昇った。差し込む西日に満たされた最上階の部屋で、窓に向かって佇む人影を見つけ、彼は微笑む。彼が近づいてくることに気がついているはずだが、その人は振り向かない。傍に立ち、震える肩を包むように掌を置いた。

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